秋の夜長にはSF小説が似合うのです。
ニューロマンサー(Neuromancer)
筆者:ウィリアム・ギブスン
短編「記憶屋ジョニイ(Johnny Mnemonic)」が「JM」というタイトルで映画化されています。
その時の主役がキアヌ・リーヴスで共演が北野武でした。
サイバーパンクの始祖です。
マトリックス・攻殻機動隊・AKIRA等に影響を与えた作品です。
何気に日本が文化と産業の象徴として出てきたりするので結構違和感なく読めるかもしれません。
第1部のタイトルが『千葉市憂愁(チバ・シティ・ブルーズ)』ですし。
ハッキング/仮想空間での攻防のイメージが今ならしやすいかもしれません。
凄腕のハッカーが主人公です。かといって電脳空間だけが舞台ではありません。
肉弾戦もバッチリあります。ハードボイルドです。
「依頼人」の真の狙いそして正体、「相棒」との関係の変化・・・
難解な言い回しが多発するので、何回も同じページを読み返すでしょうし、
ピカレスクが嫌いなかたには向かないかもしれません。
しかし一旦ハマるといつ読むのを止めたらいいかわからなくなるくらい面白いんです。
まさにジャックイン(没入)状態!
脳内で描かれる世界が広がってグングン現実世界と小説世界の垣根が消えていくのです。
この小説自体がいわば仮想空間そのもの、読書という行為はまさにマトリックスへのダイブなのです。
しかも・・・これはまだホンの序の口なのです。
「カウント・ゼロ」
「モナリザ・オーバードライヴ」
と3部作になっているのですよ!
なんという幸せ!
秋の夜長に美味しい飲み物と一緒にどうぞ!